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政治の季節 2005/08/25

 何年かに一度に来る政治の季節ということで、今回は政治について。

 小泉首相という人について、国内海外のマスコミは、「トップダウンの権力を行使できる凄い奴」という論調で、塗り固まっているので、別の視点でこういう見方もあるよ、ということで。

 命がけで郵政民営化をするために解散、ということだが、もし命がけというなら、国会前に亀井や綿貫とサシで会って話し合うなり、郵政民営化に向けて自らが地べたを這いずり回ってもよかったのである。
中曽根の国鉄、電電民営化、竹下の消費税、大きな改革をやる時の首相は、すべて気の遠くなるような根回しをやってきた。

 マスコミがあえて?伏せている点をひとつ言うと解散という政治的方法についてである。
衆院が解散しても、参院は現状のままであるので、郵政民営化法案は否決される。
それを覆すには、法律上には、衆院の3分の2を自公で抑えれば参院で否決されても衆院の可決をもって成立する。
小泉首相の勝敗ハードルラインは、自公で過半数、ではなく、3分の2、というのが方法論として正解、というか、それが本来の姿である。
しかし、彼は自公で過半数というハードル設定している。
彼を含めた自民執行部は「自公で本選挙で過半数取れれば、それが民意ということで参院も可決してくれるだろう」「参院で否決されることは考えていない」ということをコメントして、マスコミもそれについては疑問も批評も加えない。
しかし、政治というのが結果がすべてで、結果に行き着くまでの、方法をぎりぎりまで精緻に詰めて成し遂げる、というのが、政治家の力量、とすれば、これほど雑で乱暴なことはない。
しかも、殺されても、という言葉を言ったらしいが、実に軽く聞こえてしまう。
それこそ、真珠湾攻撃して、いい戦いをしておれば、英米もいい条件で和平してくれるだろう、という開戦時の大本営と変わらない。
選挙後、また参院で否決、なんてことは十二分にありえる。今回の衆院解散は壮大な茶番劇になる可能性は十二分にある。

 政治において、こういう雑な方法論というのは非常に危険だと思う。
なのに、マスコミがこれについて言わないのは、解散に多くの国民が賛成し、政治が派手に注目されているのをまずよしとしているからだろう。

 この文が、反自民、反小泉、というわけではなく、別の分析も持つことも必要ということで起稿した。いずれにせよ、選挙には与えられたオプションを選ぶしかなく、そこに、絶望もセンチメンタリズムも必要なく、粛々と次回の選挙に参加したいと思っている。


written by 株式会社ソーソー代表取締役 下野友哉