政治に関するざっとした読後感 2007/08/06
安倍首相の祖父、岸信介回顧録を読んでいたら、戦後、政界復帰する際に、当初は自民党(当時は自由党)ではなく、社会党に入るつもりだったという話を聞いて、腰を抜かすほど驚いた。
「安保」の岸というように、自民党タカ派の本流を作ったというべき岸が社会党とは悪い冗談かと思う。
しかし、彼は大真面目なのである。二大政党主義者である彼は、「政権交代するには二党の裾野を広くしなければならない。裾野で同じ考えの人が交わっていることが日本の政治に本質的な安定をもたらす」と。
国粋主義者の彼が、思想や主義、政策だけで分党するのではない、という、なんというのか、学者なんかよりも、ヌエのような不気味な懐の深さを感じる。長者の智恵というべきか。
一昔前の自民党政治家には岸のごとく懐の深い政治家が綺羅星のごとくいたように思うが、今の内閣にはそれがあるのだろうか、と。
何だか薄ぺっらくなったもんだなあと。
小沢一郎が認めない政治家は岸信介だったと聞いたが、岸が考えていた、小選挙区制による2大政党制は、小沢が岸を学んで成し遂げたかのように、進んだ軌跡が合一している。
小沢の師匠、田中角栄以上に小沢がやってきたことは岸的だったようにも。
岸信介の下で安保国会の陣頭指揮をとったのが小沢の父、小沢佐重喜だったというが、そう考えると政治とはなんとも因縁深い。
written by 株式会社ソーソー代表取締役 下野友哉